第17回のテーマは「お手入れについて」。「丸洗い・シミ抜き・汗抜き・洗い張りの違いは?どう使い分ける?」などお役立ちの情報が盛りだくさんです。上手にお手入れをしながら、大切なきものを長く楽しみたいですね。
きもののお手入れ・4つの方法
今回はきもののお手入れの種類についてお話しします。よく「洗いに出す」という言葉を聞きますが、きもの状態によって「丸洗い」「シミ抜き」「汗抜き」「洗い張り」の4つの方法があります。
普段のお手入れ・その1「丸洗い」
着用後の一般的なお手入れの方法として、「丸洗い」と「シミ抜き」があります。
「丸洗い」は、きものの表面についたホコリなど全体の汚れをさっと落とす洗い方です。石油系の溶剤で、仕立て上がりのままネットに入れて機械で洗います。いわゆるドライクリーニングですね。
普段のお手入れ・その2「シミ抜き」
「シミ抜き」は、丸洗いだけでは落ちない部分的な汚れや特殊な汚れのお手入れです。食べこぼしのシミや、ファンデーションの汚れ、泥はねなどが多いですね。
シミの種類にもよりますが、おおよそ半年くらいまでのものは、シミ抜きで落とせる可能性が高いです。半年以上経つと黄変化が始まりますので、シミを見つけたらなるべく早くお手入れに出してください。
しっかりお手入れ・その1「汗抜き」
「汗抜き」は、きものや長襦袢にしみ込んだ汗の汚れを取り除くお手入れ方法です。汗の成分は水性のため、丸洗いでは十分きれいにはできません。干せば湿気はとれますが、汗の成分である塩分などは残ってしまうため、変色や生地の変質の原因になります。汗抜きは特に長襦袢にお勧めのお手入れ方法ですが、きものにも丸洗いと汗抜きをセットでされる方も多くいらっしゃいます。
しっかりお手入れ・その2「洗い張り」
最後に「洗い張り」についてお話しします。洗い張りは一旦きものを解いて、反物の状態に戻してから水洗いします。洗いの後に新しくふのり(布海苔)を引き直すため、本来の風合いや光沢を取り戻し、生地を蘇らせます。また仕立て直しを行うため、寸法を変えたり、古くなった裏地の交換なども行いますが、加工賃は高額になります。
きものリフレッシュセンターでは、お預かりするきもの全ての裏表、隅々までチェックした上で、そのきものに必要なお手入れを総合的に判断してお見積りと共にご提案しています。
ほなおおきに(^▽^)次回もお楽しみに~!