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きものの着付け 美しい衿 其の一

美しい衿 其の一
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美しい着姿に大切な『衿まわり』。
お顔に近い部分なので、きちんと感・こなれ感・色っぽさなど、着姿の印象を左右します。
衿合わせのポイントを知り、ご自身なりの好みの着方、似合う着姿を作りましょう。

衿は左右対象に

半衿の左右の面積がバラバラだど、全体が歪んで見え不恰好な着姿に見えませんか?
衿はお顔に近く、目に着く場所なので首元はキチっと決めましょう!

左右対象
着付けのポイント

背中心を確認し左右対象に衿を合わせ、小袖ベルトのクリップを同じ高さの位置に。
左右非対称の位置に留めてしまうと、衿が歪み着崩れしやすくなってしまいます。

衿は寝かせる

首の脇の衿が立っていると衿元がヨレやすく、衿がパカパカして、着崩れの原因に。
寝かせた方が着崩れしにくく、首周りがスッキリして柔らかい印象に。


どっちの衿が好み?

どっちの衿が好み
着付けのポイント

衿は首の付け根の斜面に沿わせる
同時に、衣紋をある程度抜くと衿が寝かせやすくなります。
肩が張り気味、首が太め・短めの体型の方におすすめ。

襦袢は浅め、きものは深め

半衿をバランスよく見せるため衿合わせの角度を変える

襦袢は浅め、きものは深め
着付けのポイント

長襦袢の衿端は胸を包む角度、きものの衿端はバストトップにかかる角度を目安に。



衿合わせの中心点次第で胸の面積も変化

衿合わせの中心点次第で胸の面積も変化

例えば・・・
バストが大きい方や年配の方は、衿合わせの中心点を少し下げ気味にすると着姿のバランスがとれ胸元がスッキリ見えるでしょう。

“指一本分”首元から衿を離す

衿が詰まっていると着慣れていない堅苦しい印象に見えませんか?
また、衿を詰め過ぎると化粧や汗などで汚れジミになってしまうことも。


どっちが首周りスッキリ?

どっちが首周りスッキリ?
着付けのポイント

着付け後、いつの間にか衿が詰まっていたなんて方は、左右の袖先を摘んで、クイクイっと左右に軽く引っ張ってみて!

半衿の幅と着付けのポイント

半衿の分量はご自身の「好み」でOK・・・とはいえ、半衿次第で印象は変化。
半衿が多く出ていると若々しく華やかな印象に。
また、フォーマルシーンや刺繍衿などの見せ衿はしっかり見せてもOK。
一方、半衿が少なめだと控えめで落ち着いた印象に。

半衿の幅の目安は2~3cm

半衿の幅の目安は2~3cm
(人差し指の第一関節1~1.5)

長襦袢の衿山はきものの5mm内側

長襦袢の衿山はきものの5mm内側

Memo

体格によっても半衿の幅のバランスは異なります。
身長の高い方・体格の良い方は半衿が少ないと衿が詰まって見えアンバランスな印象に。

年齢に似合う衿合わせ

年齢が若い方は衿の開きは「浅め」に

年齢が若い方は衿の開きは「浅め」に

くぼみを中心に衿を合わせる。
胸元がきちっとすることで、フレッシュで可愛らしい印象に。



年齢が高くなるにつれて衿の開きは「深め」に

年齢が高くなるにつれて衿の開きは「深め」に

くぼみの下辺りで衿を合わせる。こなれた雰囲気の粋でシャープな印象に。
但し、衿のヨレやたわみ、左右非対称の衿合わせだと疲れた・老けた印象になるのでご注意を。



衿まわりはお顔に近いため着姿の印象を大きく左右します。
「女性らしい柔らかい印象になりたい」
「粋でかっこいい着こなしにしたい」
衿次第で様々な印象の着姿に映るでしょう。

基本をおさえた上でご自身が美しく、素敵に見える衿元のベストバランスを見つけてみてはいかがでしょうか。