Interview
宮坂製糸所 髙橋社長
【髙橋 耕一さん プロフィール】
株式会社宮坂製糸所代表取締役。
東京生まれ、埼玉育ち、20年前に伝統的な製糸工場を継ぐために長野県へ移住しました。
どんなお仕事をされていますか?
製糸工場の生糸製造の工程管理、販売管理をしています。
弊社では伝統的な諏訪式繰糸や上州式繰糸、自動繰糸まで製品の用途や目的に合わせて様々な糸取りの手法を用いて、多種多様な生糸を生産しています。顧客の要望に応じたきめ細かな対応をしています。

「Reborn The Silk プロジェクト」をどう思いましたか?
日本の絹産業は、国産繭から商品まで製作し販売する、サプライチェーンが維持できなくなっています。本プロジェクトは養蚕、製糸、製品までを一貫して取組み、エンドユーザーまで商品を届けることで、日本の蚕糸業を継承するモデル事業の一つになる可能性を感じました。
幻の蚕「太平長安」を扱ってみて感じる、国産シルクの魅力は?
かつての日本の優良品種を復活させることで、大変意義のある取り組みかと思います。繭の品種の個性があることで、絹製品の良さが生まれるものと思います。蚕糸業における繭生産、生糸生産は、可能な限り品質が一定で大量生産することを目的として発展しました。一方で生き物である繭本来が持っている特性が失われてきた部分もあると思います。日本の蚕糸業は風前の灯火のような状態ですが、改めてその価値を見直す機会にあると思います。

完成した「アルクシルク」の製品をご覧になった際の感想を教えてください。
独創的、個性的な製品、作り手の気持ちや拘りが現れていると思います。
着る人が楽しめて、幸せな気持ちになる製品かと思います。
次世代に残したい、伝えていきたいことは何ですか??
長い年月をかけて人の生活の中で育まれてきた、日本の蚕糸絹文化を次の世代に継承できればと思います。製糸工場の立場では、絹製品を作る方々に繭や生糸の特徴を伝え、絹本来の良さを活かした製品づくりができるように、関わる方々と一緒に考えていきたいと思います。
【Reborn The Silk プロジェクト】
日本和装が約2年間にわたって蚕の飼育から製糸、製織、染色等を経て反物を作り、きものに仕立てるまでを行うプロジェクト。大切な伝統技術や文化の継承のために国内の養蚕業を支援する一助になればという想いで取り組んでいます。