ごあいさつ
経営の現場に復帰いたしました。
3年前、満60歳を機に日本和装ホールディングス株式会社の代表取締役を含めすべての役職を退任し、創業以来初めて経営の現場を離れる時間を持ちました。それまで走り続けてきた日々から一歩引き、筆頭株主として自ら創業した会社を外から見つめることで、これまで見えていなかった課題や新たな可能性を見出す機会となりました。
さらに、国内外で多様な人々や次世代を担う若者たちとの対話を重ねる中で、これからの時代における企業の在り方について熟考し、改めて強い使命感を抱くに至りました。
そしてこのたび、2026年3月27日開催の同社定時株主総会においてご承認をいただき、再び素晴らしいメンバーとともに経営の現場へ復帰いたしました。日本和装ホールディングス株式会社は約40年前に創業し、その20年後に上場を果たしました。本年は上場20周年という記念すべき節目の年にあたります。
上場審査の終盤に行われた機関投資家向け説明会(ワン・オン・ワンミーティングにて約35社を訪問)において、私が最初に発した言葉は「新しいきものの流通の仕組みを考えました」というものでした。
一社1時間という限られた時間の中で、日本和装独自のビジネスモデルである「販売仲介業」について懸命に説明してまいりました。百貨店を例に挙げ、一流の織物・染め物メーカーや有名卸売業者に「加盟店(店子・テナント)」としてご参加いただき、消費者をご紹介する仕組みであることをお伝えいたしました。
在庫を持たない「販売仲介」という独自のビジネスモデルにより、消費者と加盟店(販売元)の双方に対して中立的な立場を保ち、より良い取引環境を創出することで、当社の企業理念である「五方良し」の実現を目指してまいりました。
「五方良し」とは、消費者・生産者・取引先・株主・社員の五者すべてが豊かになり、喜びを分かち合える関係を築くという理念です。日本の伝統的な「縁を結ぶ」文化と、すべてのステークホルダーが共に繁栄する「三方良し」の考え方を発展させたものです。
当グループは、販売仲介による手数料収入、加工売上、小物(商品)売上の三本柱を収益基盤とし、あわせて分割払いをご希望されるお客様への分割支払いサービスなども提供しております。
復帰にあたり、改めて原点に立ち返る決意です。私の信条の一つである「人の喜ぶところに栄えあり」を、グループ一丸となって実現してまいります。お客様、株主の皆様、そしてお取引先の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
また末筆ながら、決して平坦ではない社会・経済環境の中、経営を維持し、特にコロナ禍の際にも黒字経営を続けてこられた前経営陣の方々に感謝いたします。
さあ、日本和装ホールディングス株式会社を洗濯いたしたく申候
2026年3月
日本和装ホールディングス株式会社
代表取締役社長
吉田 重久